家庭科実習2

家庭科実習前日

あおの家ではうきうきで花柄のエプロンにアイロンをかけて三角巾を入れ不織布マスクをマスクケースに入れて準備していた

 

ゆい家では大きな鏡の前でメイドのエプロンをして写真を取っていた

満足したゆいはエプロンを脱いで

ゆい「お母さん、アイロンかけといて」

ゆいはお母さんへ頼み寝てしまった

 

 

家庭科実習当日

あおのは家庭科実習が楽しみだったので少し早く起き学校へ向かった

 

ゆいはいつも通りギリギリに起き大急ぎで走って学校へ向かった

 

ゆい「ぎりぎりセーフ」

ゆいはチャイムが鳴りながら教室へ入ってきた

あおの「おはよ、家庭科の実習楽しみだねぇ」

ゆい「あ、やばい、エプロン家に忘れてきた」

あおの「やばいじゃん」

ゆい「先生が貸してくれるから大丈夫だよ」

ゆいは余裕をかましていた

 

2限が終わり3限は家庭科実習

休憩に入りエプロンを先生から借りるために2人で家庭科準備室に向かった

こんこん

ゆい「失礼します エプロンを忘れてしまいました」

先生「もぉ毎回1人は絶対に忘れるんだから」

先生は笑いながら言った

先生「忘れたのはエプロンだけ?」

ゆい「エプロンと三角巾とマスク忘れました」

先生「全部かいな、もぉちょっと待ってね」

先生は奥の方へ探しに行った

先生は奥の方から戻ってくると白いものを持っていた

先生「はい、どうぞ」

先生から貰ったのは白色の巾着袋だった

先生「エプロンと三角巾、マスク全部その中に入っているから」

ゆい「ありがとうございます」

ゆいは先生から巾着袋を貰い着替えるために家庭科室に向かった

 

巾着袋を開けると白色の布が畳まれて入っていた

広げてみるとなんと給食当番のときに着ていた白衣だったのだ

しかも三角巾ではなく下の写真のような帽子がはいっていた

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ゆい「えぇ、給食当番の白衣じゃんか!超ダサいんだけど」

ゆいは私に向かって不満そうな顔をして言ってきた

私「しょうがないよ、忘れちゃったんだから」

私はなだめるように言った

私「マスクは入ってないの?」

そう聞くとゆいは巾着袋の中を探し始めた

中から出できたのはなんとガーゼマスクだったのだ

ゆい「なんでガーゼマスクなの?こんなダサいのつけれないよ、先生に変えてもらお」

ゆいは文句をたらしながら家庭科準備へ向かった

 

ゆい「先生、他のエプロンないですか?」

先生「どうしたの?」

ゆい「給食当番みたいで嫌なんですけど」

先生「忘れたんだからしょうがないでしょ」

ゆい「だって〜恥ずかしいんだもん」

先生「それしかないんだから我慢しなさい」

先生は少し怒りながら言った

ゆい「せめてマスクだけは変えてください、お願いします」

先生「マスクもそれしかないから我慢して」

先生「新品だから問題ないでしょ」

先生がイライラしてきてるのを感じゆいはあきらめた家庭科室へ戻った

 

ゆいが家庭科室へ肩を落としながら入ってきた

私「どうだった??」

ゆい「他にないから我慢してだって、マスクは新品だから問題ないでしょって」

私「残念だったね、私は予備持ってないけど持っている人ならマスク借りたら?」

そう提案してみた

ゆい「たしかに」

ゆいは周りの人に聞き始めた

いろんな人に聞いていたが持っている人はいなくマスクを貰うことができなかった

ゆいは諦めて着替えはじめた

白衣を手に取り頭から通して手を通し着た

帽子も手に取り広げながら頭につけた

前髪ははみ出ており横からも髪の毛が出ていた

前髪を手で整え

ゆい「もぉ最悪だよ」

ゆいは愚痴を漏らし続けた

ゆいはあんなに嫌がってたガーゼマスクに手を伸ばした

ゆい「この生地ホントやだ」

ガーゼの部分を顔に当て紐を耳にかけた

ゆいの見た目は給食当番そのものの姿だった

ゆいは小さな声で「恥ずかしいよ」とつぶやいた

そういうゆいを私はまじまじと見ていた

 

 

キンーコンーカーコーン

チャイムがなり先生が準備室から出てきた

日直「起立、礼」

みんな「お願いします」

日直「着席」

先生「はい、では調理実習を始めていきたいと思います」

先生「まずは身だしなみからです」

先生「髪はしっかりしまいマスクは鼻まで覆うようしましょう」

先生「はい、ゆいさんしっかりと身だしなみを整えてください」

ゆいの髪は帽子から出ているし鼻出しマスクをしており早速注意されたのだ

ゆい「はい」

ゆい「もぉダサいから髪しまいたくなかったのに」

小さな声で返事し文句を言いながらマスクを鼻まで上げて前髪をしまい横の髪の毛もしまった

先生「ゆいさん、耳までちゃんとしまってくださいね」

ゆいはまた返事をして耳までしまった

 

先生「今日は野菜炒めを作ります」

先生が話している最中私はゆいのことを見ていた

あんなに恥ずかしがり、嫌がっていた格好にさせられているゆいが気になったのだ

ゆいのガーゼマスクは大きいのかだんだん下がって来て鼻出しマスクになっていた

その度にマスクを鼻の上まであげて直していた

先生からの説明が終わり班ごとに別れるためゆいと一緒向かった

私「マスク大きくない?」

ゆい「そうなの、マスク大きくてすぐ下がってきちゃう」

やっぱりゆいのガーゼマスクは大きかったのだ

私「鼻出しマスクすると怒られちゃうから気をつけないとね」

ゆい「そうだね」

そんな会話をしながら向かった

 

班は私とゆい、男子2人の4人だった

早速男子2人がゆいの格好に突っ込んできたのだ

男子「ゆいの格好給食当番みたいで懐かしいな」

ゆい「だよねぇ懐かしいよね」

男子「高校生にもなってガーゼマスクは子供みたいだな」

ゆい「全然そんなことないよ」

ゆいは平然と返しているように男子からは見えたと思うが私はゆいがすごく恥ずかしがって返事してるように見えた

 

私と男子1人は野菜を切る係にゆいともう1人の男子は野菜を洗う係に別れた

ゆいは男子とも仲良くよく話す方だが今日は無口でさっさと野菜を洗っていた

私はゆいを気にしながら作業をしていた

ゆいの大きいマスクはまた段々と下がってきてきては直していたがタイミング悪く

先生「ゆいさん、マスクを鼻までちゃんとしなさい」

先生「何度言ったらわかるの?」

ゆい「すみません」

ゆいはすぐにマスクを鼻まで上げ直した

その後も何度もマスクが下がってきては鼻まで戻していた

 

野菜炒めを作り終わり

ゆい「やっと白衣が脱げるよ」

ゆいはすぐにガーゼマスクを外し帽子を取り白衣を脱いだ

あおの「脱ぐのはやっ」

私が少し驚いていると

ゆい「こんなダサいの着ていられないよ」

ゆいは解放されて嬉しそうだった

野菜炒めを食べ1週目の家庭科実習は終わったのだ

 

 

私の愛用マスク